4年ぶりに「新人対抗ディベート(ゼミ内通称:春ディベ)」復活!!
3月14日〜16日の日程で開催された春合宿(於 休暇村伊良湖)の2日目に2試合を実施しました。
論題が発表されたのは2月16日。1ヶ月間、1年生と2年生がタッグを組んで作業を進めてきた、その成果を存分に発揮しました。2年生の心温まる「寄り添い」もあり、1年生からは「楽しく参加できた」「今後の活動につながる<手ごたえ>を得た」などの前向きな感想が多く得られました。4月からいよいよゼミの本番がスタートします。春ディベで学んだことを活かし、学生ともどもより多くの成果があげられるようゼミ活動がんばっていきます。
第1試合 「アパレルで起業するなら、古着屋?それとも新ブランド?」
試合結果
| 【古着屋側】 イケメン 3票○ | 【新ブランド側】のりのりまさのり 1票 × |
| 中江好貴、山田翔大、森隆平、山口旭陽 チューター:本間、須田 | 鈴木百恵、近藤恵衣、立浦薫詔 チューター:長谷川、岩室、加藤 |
試合レビュー
古着側、新ブランド側両者ともアパレル市場の成長性には懐疑的、その上で、新規参入企業が入れるスペースがどこにあるのか、については見解が分かれた。古着側は、ヴィンテージやミリタリーなど中から高価格帯に参入余地がある、新ブランド側は、古着も新ブランドも中価格帯に参入余地がある、と主張した。
その上で、古着側は、ヴィンテージやミリタリーといった市場は比較的差別化するための資源の入手が不可能ではない(経験、ノウハウといった知識面なので時間をかければ入手可能)、逆に新ブランドで差別化を実現する方がハードルが高い(大手の競争相手が多く、差別化を実現するための資源も生産設備などを含むため、簡単に入手できない)と主張。
新ブランド側は、古着屋の場合、バルク仕入れ、ピック仕入れを組みあわせた調達方法をとるため、ロスが出やすく、個性ある品揃えの実現も難しいこと、逆に新ブランドを展開するにあたっては、必要な資源を全て自分で調達する必要はなく、OEMなどで「代替」することも可能なこと、また企画、生産、調達のプロセスを繰り返すことで経験効果も得やすい、として、新ブランドのほうが成功のハードルは低いことを主張した。
その後の議論では、①出発点である市場の分析(参入スペースがどこにあるのか)の妥当性、②特に古着屋における差別化のための資源入手可能性に係る推定の妥当性、が主な論点となった。双方ともに古着屋、新ブランド双方の実地調査、ヒアリングを行っているため、証拠の質については大きな差がなく、主な論点とはなりえなかった。
勝敗を分けたのは、①新ブランド側の市場の分析が、古着と新ブランドの相違を考慮にいれない形で行われていた点が、分析の甘さとしてわかりやすく刺さってしまったこと、逆に新ブランド側が主張する「古着は仕入れにおけるロスが大きい」問題のほうは、ヴィンテージやミリタリーは単価が高く利益率も高い商材であることから、流れ的に刺さりにくい形になってしまったこと②古着屋側の差別化のためにどのような資源が必要でそれをどのように入手すればいいのか、に関する実地調査の精度が高かったこと、があげられる。
新ブランド側も古着の調達が実際にどのように行われているのか、またアパレルの新ブランドがOEMを使ってどのように調達しているのかを、古着屋ならびにOEM企業の調査も行った上で提示できており、分析の精度は高かったが、「OEMを利用することで本当に差別化ができるのか、また競合による模倣は本当に困難なのか」といった疑問について払拭仕切れなかったのが残念でならない。第二反駁で投げかけた「古着屋において売れる商品を仕入れるオペレーションは、本当に人為的にコントロール可能なことなのか。偶然の産物ではないのか」といった投げかけはなかなか鋭く、最後まで目が離せない試合となった。
コメント:肯定側(イケメン)
1年生のコメント
今回は僕たち1年生にとって初めてのディベートで最初の方は先輩方と仲良くやっていけるかや、どのようにして進めていけばいいかが全くわからない状態で緊張していました。しかし先輩方が詳しく説明してくれたり優しく接してくれて、僕たちにとってすごく良い雰囲気で活動できました。
須田先輩は質問したことに対して丁寧に教えてくて、ディベートだけでなくゼミ全体を通してや、これからも大切となっていくことなども学べました。また、集合時間が早くても遅刻や休みがなくて1年生だけの状態になって困ることがないようにしてくれました。
本間先輩は視野が広く、さまざまな視点から考えて意見を多く出したり的確なアドバイスをしてくれました。また、産学連携の方が終わったらすぐにディベートの活動に参加するなど、忙しいスケジュールの中でも多く活動に参加してくれました。
2人の先輩は僕たちのために夜遅くまでパワポ作成を手伝ってくれたり、ギリギリまで発表の練習に付き合ってもらったりなど、多くの面で支えてもらい僕たちのことを考えて行動してくれていることが伝わり感謝しています。
1年生はそれぞれ得意、不得意が分かれている中で多くの意見を出したりアドバイスをしあいながら得意な点を活かして発表ができたと思います。改善点は遅刻や欠席が多くなることがあり先輩方に迷惑をかけてしまう時もあったため、スケジュール管理や相手を思いやる気持ちを持って取り組んでいきたいと思いました。
各々、発表ではもっと上手く話せたこともあり悔しく感じた所もありますがその気持ちを忘れずに次のディベートに活かしていきたいです。
学校での作業中はやる時と休む時のメリハリをつけながら楽しく良い雰囲気でできたと感じています。活動を始めた初日から春合宿当日まで通して貴重な体験ができてよかったし今回学んだことをこれからも活用していきたいです。
2年生のコメント
今回は先輩という初めての役回りで色々と後輩に不便をかけてしまう場面も多々あったかと思います。それでもやる気のある後輩たちが真剣にこのディベートというものに取り組んでくれたことがまず何よりも嬉しいことでした。
序盤はディベートからは少し遠回りな用語の勉強が続いたため、この活動を楽しんでもらえるかとても不安でした。先輩としては厳しくというよりも、まずこの活動を楽しんでもらおうということを意識していました。結果として後輩には楽しかったと言ってもらえて良かったです。
しかしこの春ディベートで後輩に教えるというのは、本当に難しいことだと思います。それこそ内容はマーケティングの授業と被っているものの人によって知識にばらつきがあり、足並み揃えて進めることが難しいかったです。先輩としても後輩がどこまでを理解してくれているのかを丁寧にやる必要がありました。もちろんやるからには勝つ嬉しさを知って欲しいので、勝つ内容を作ることと成長してもらう事を両立するという事も難しい所でした。先輩として教える立場に立ってみてもまだまだ学ぶことはたくさんあり、とても良い経験になりました。
コメント:否定側(のりのりまさのり)
1年生のコメント
新人対抗ディベートはゼミが始まってからの初めての活動であったため、最初は何をしたらいいのか分からず大変だった場面もありましたが準備期間中も先輩方がチームに関係なく優しく教えてくださったり、新2年同士で協力して作業を進められたりすることができたおかげで、楽しく充実した時間になりました。
私の担当した立論では、直前に発表内容が大きく変わってしまいほぼ一夜漬けのようになってしまったところがとても悔しくさらにいい発表ができたのではないかと感じていたのですが、ディベート後にたくさんの先輩方からお褒めの言葉をいただきこれからの活動への自信につながりました。
ただ、自分たちで進めるべきであったところも先輩方の力に頼りすぎてしまった点や、振り返るともっと準備できたと思われる点も多々あり、反省点も多くみつかるものになりました。今回の反省を生かし、さらに高いレベルのものを作れるようになれるようにしていきます。
合宿当日にも先輩方は時間がない中私たちの練習に付き合ってくださったり、的確なアドバイスをしてくださったりしたおかげで、最後まで自信を持ってディベートを行うことができたと感じております。
これから本格的な大塚ゼミならではの活動が始まっていく中私たちだけでは力不足な点が多いですが、先輩方がこれからを安心して任せられるようなディベートや活動が出来るようこれからも精進していきます。
2年生のコメント
この1ヶ月間、一年生にとって実りあるディベート準備期間となるよう意識して取り組みました。
初めての指導ということもあり不安はあったが、素直な後輩に恵まれ、大きな困難なく進めることができました。
しかし、これまでとは異なる「先輩」という立場でのディベートは、資料の読み込みから日々の行動に至るまで、後輩への指導を前提として取り組む必要があり、その大変さを実感するとともに、これまで先輩方にしていただいたことへの感謝の気持ちを強く感じた。また、その経験は自身の成長にもつながったと感じている。
その一方、後輩に指導する中で、自分自身に不足している点にも気づかされた。同期の中で的確な指導を行っている人ほど、ディベートに対する理解が深いと感じたため、今後は自分もさらに理解を深めていく必要があると感じた。
後輩が「ゼミが楽しい」と言ってくれたことは、とても嬉しかった。今後、辛いと感じる場面もあると思うが、その気持ちを忘れずに取り組んでほしい。本番の出来については、それぞれに満足や反省があると思うが、この経験を糧に、焦らずさらなる成長を目指してほしい。
試合写真



第2試合 「飲食で起業するなら、ラーメン屋それとも居酒屋?」
試合結果
| 【ラーメン側】他力本願 1票× | 【居酒屋側】You Are Box 4票 ○ |
| 櫻井輝、高橋雄斗、坂本朔太郎、牧大翔 チューター:永井、山口、早川 | 岩間壮人、太田陽斗、中澤侑聖、野田凰成 チューター:武内、石木、新沼 |
試合レビュー
主たる論点となったのは、①市場における参入スペースはどちらがより広いのか、②差別化を実現するために必要な資源の獲得コストがより低く、資源の模倣困難性がより高いのはどちらか、の2点である。
まず、居酒屋、ラーメン、どちらのほうが参入スペースが広いのか問題については、次のような主張が展開された。
居酒屋側は、居酒屋が提供する機能を「飲食」よりも「コミュニケーション」であるとし、同様の機能を実現する代替サービスが少ないこと、今回話題となる中小の居酒屋は狭い商圏で地域に分散、一定程度棲み分けをしているため、ラーメンよりもより多くのスペースがあると主張した。一方、ラーメン側は商圏がそもそも広い(車で来店する客も多い)こと、そしてバンドワゴン効果を活かし、客が客を呼ぶスパイラルを実現しやすいことから、集客可能性は高いと主張した。
次に、差別化を実現するために必要な資源の獲得コストについては、居酒屋側は、コミュニケーションのハブとなる居酒屋で集客をするために必要な能力、またいろんな料理を季節に合わせて提供する能力は、暗黙知の性格が強く、獲得には時間がかかり模倣も困難なことを主張。ラーメン側は、OEMによって足りない資源を調達することで資源の獲得コストを押さえられること。差別化において大事なのは、OEMにおいて麺やスープの専門業者と交渉し、カスタマイズを行う面での差別化、また麺とスープ、具材の組みあわせで差別化する能力であることを指摘。しかし、模倣困難性に関する論証はやや弱く感じられた。
居酒屋側もラーメン側も証拠の質においては差がないため、第一反駁以降は、論理と論理の闘いになることが期待された。しかし、第一反駁が不慣れであったせいか、的をしぼった反駁を行うことができず、相手の主張に対する場当たり的な対応にとどまってしまったことが残念であった。
結果は居酒屋側の勝利となった。勝敗を分けたのは、居酒屋側が、先程あげた2つの論点双方ともに立論でカバーできていたのに対し、ラーメン側は資源の模倣困難性についてほぼほぼケアされていなかったこと。また模倣困難性において大事となるリピーターの確保問題をどうとらえるかについてのケアもラーメン側は不足(「バンドワゴン効果」という1つの専門用語に過度に依存)しており、試合中に穴をカバーする対応も間に合わなかったことが原因であると思われる。
立論の出来で試合結果の大部分が左右されてしまったような流れの中にあって、ラーメン側の第二反駁は秀逸で、ぎりぎりの抵抗をしめした結果、最後まで見応えのある試合となった。「あきらめない」この六文字が何事にも大切であることが身に染みた一戦であった。
コメント:肯定側(他力本願)
1年生のコメント
準備期間では、特定の人の多少の遅刻はあったが、楽しく運営することができた。しかし、面談資料や、パワポ提出など、用意するべきものへの取り組みを期間ギリギリにやっと始めるという無計画さが目立ってしまった。楽しく運営するというところは残しつつ、計画的に作業を進められなかったことを準備期間での次回への反省としたい。
ディベート本番では、立論は何十回と練習していたため、目立ったミスはなかった。尋問対策が少なかったためそこで点を落としてしまったことは惜しいと思った。こちら側からの尋問では、多くの問いを投げるように心がけていたが、全て答えが用意されており完璧に返されてしまいあまり活かすことができなかった。
第一反駁では、練習不足と前日の疲労も相まってチームメンバーの話をほとんど理解することなく臨んでしまったため大きな失敗を産んでしまった。しかし、第二反駁では、一反の失敗を取り返すような説得力のある語りをしてくれたが、一反からの情報不足もあり、勝ちには繋がらなかった。
次回のディベートでは、自分の役割をしっかり理解し、先輩からの指示に頼りきりになることなく、能動的な勉強や練習、対策をしたいと感じた。
2年生のコメント
春ディベートを終えて、大塚ゼミナールの「一生懸命がかっこいい」というスローガンを達成できたのかなと思っています。
1年生は、今まで休みの日に大学に来たことはないだろうし、周りの友達は春休みで遊んでいる中で、春ディベートのはじめの方の作業は「どうしてこんなに学校行かないといけないの…?」と思っている子も多かったと思います。しかし、全員が勝ちたいという思いでいたからこそ、最後まで寝る時間を惜しんでまで頑張れたと思います。
1年生からの質問や、今日の夜電話しましょう!などの自主的な意欲が伝わってきたときには本当に嬉しい気持ちになりました。1年生の春から、ディベートと聞いた時はすごく不安な気持ちもありましたが、経験できる回数が増えたり、ディベ王前に経験できることはすごくいいなと思いました。
また、育成についてとても悩んだ時期もありました。どこまで言うべきなのか、また伝える時はどういう言葉遣いがいいのかが悩んだこともありましたが、チームの同期と話し合いながら進めることができました。勝利できなかったことはとても悔しい気持ちですが、それ以上に先輩としての在り方や、今まで私が後輩だった時に先輩がしてくれていた小さなことに気づくことができ、私自身も成長できました。私は、怒ることや、注意することが苦手でしたが、伝えないことより、勇気を持ってだめなことや治すべきところは伝えることが1番の優しさだと思いました。これからは、同期同士でも今まで以上にコミュニケーションを取り、ゼミナールをより良いものにしていきたいです。
コメント:否定側(You Are Box)
1年生のコメント
今回は初めてのディベートだったので最初は不安でした。
でも一ヶ月活動しているうちに内容を良くしたい、勝ちに行きたいといった気持ちが芽生えました。
終わって見れば結果も良く、先輩後輩関わらず仲が深まり、まだこのメンバーで活動したいと思うほど大変で充実した一ヶ月だったと思います。今回は先輩に頼った部分がかなりあったのでこの経験を糧に今後も自分たちの力を伸ばしていきたいと思いました。
2年生のコメント
後輩たち一人ひとりの成長を、先輩という立場だからこそ間近で実感することができました。
初めて顔を合わせた際は、それぞれ異なる個性や系統を持つメンバーが集まっている印象があり、正直なところ少し不安も感じておりました。
しかし、グループワークを重ねる中で、各自が自分の役割を見つけ、主体的に動くようになり、最後には全員が一体となって論題、ディベートに向き合う姿を見ることができ、大変感動いたしました。
また、練習に対しても真摯に向き合い、試行錯誤を繰り返しながらより良いものを目指す姿勢が非常に印象的でした。
私たちのチームの強みは、メリハリのある行動ができる点にあったと考えております。
休憩時間と活動時間の切り替えが明確であり、時間になると誰かが自然と声を掛け合い、全体を引き締めて再び集中できる環境が築かれていました。
試合本番では、私たち先輩から見ると、それまでの努力がしっかりと表れていて全員がその時の全力を出せていたと感じます。自信を持って発言する姿や堂々とした立ち振る舞いに大きな成長を感じました。
本番は大変緊張していたと思います。手の震えや言いたいことがまとまらず焦る気持ちもとても分かります。しかしそれも精一杯にやってきたからこそであり、極度の緊張にもめげずに相手に向き合う姿を大変誇らしく思いました。
この1ヶ月間を通じて積み上げた経験を糧に、今後さらに成長していく姿を楽しみにしています。
試合写真







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