10月12日(月・祝)、鈴豊精鋼株式会社様(名古屋市緑区清水山)の構内で開かれた「鈴豊精鋼ふれあいまつり」に、大塚ゼミの2年生と3年生が出展しました。
2年生は、4月から産学連携に取り組んでいる鈴豊精鋼様と一緒に考えた、親子向けの体験ブースを2つ。3年生は、スパゲッティハウス ヨコイ様とのコラボキッチンカーと、新商品「ヨコイのソースやさしい味」の販促を担当しました。
2年生:鉄のものづくりを、手で体験する
2年生の体験ブースのテーマは「鉄で写す」と「部品を積む」。素材から部品までを手がける鈴豊精鋼様の仕事を、子どもたちが自分の手で体験できるように組み立てました。どちらも、打ち合わせで鈴豊精鋼様からいただいたご提案が出発点になっています。
鉄で写す ― 鉄のスタンプで「自分だけのハンカチ」
鈴豊精鋼様で生まれたさまざまな形の鉄をスタンプにして、ハンカチに模様をつくる体験です。どの形をどう組み合わせるかは、子どもたち次第。
柄の手がかりにしたのは、同じ緑区の有松に受け継がれてきた絞りの柄(鹿の子・蜘蛛・三浦など)です。学生が有松に足を運び、柄の成り立ちを教わったうえで、「鉄のカタチで描く、有松の柄」を考えました。押し終わったハンカチは、アイロンをかけて仕上げます。
この体験は、鈴豊精鋼株式会社様(鉄の素材を活用したスタンプのご提案)、山勝染工株式会社様(染色についてのご指導)、有松・鳴海絞会館様(有松絞りの柄の成り立ちについてのご紹介)、印象専門店スミレ堂様(スタンプイベントの運営についてのご助言)のご協力で実現しました。
部品を積む ― ドーナツ形のクッキーで「コイル」をつくる
ドーナツ形のクッキーを「部品」に見立て、デコレーションして積み上げると、鈴豊精鋼様のコイルそっくりの形が完成します。「一つひとつの部品が集まって製品になる」という鈴豊精鋼様の事業の物語を、そのまま体験に置き換えた企画です。
組み合わせたのは、鈴豊精鋼様の「コイル」と、大高で昔から盛んな「酒造り」。名古屋市内に残る5軒の酒蔵のうち3軒が大高にあります。学生は大高の酒蔵を実際に訪ね、クッキーに使う酒粕や大高の酒造りの歴史、それぞれの蔵のこだわりを学びました。こうして生まれたのが「大高酒粕クッキー」です。
レシピの考案から試作までは、本学食創造科学科の野田雅子先生にご協力いただきました。酒粕クッキーとプレーンクッキーの製造は、野田先生にご紹介いただいたパティスリーLA NOIX(ラ・ノア)様にお願いし、食品販売についてのアドバイスもいただきました。当日は約80個のクッキーを手に取っていただきました。
3年生:ヨコイ様のキッチンカーと、新商品「やさしい味」
キッチンカーで「ヨコタコ」
キッチンカーでは、串で食べる新感覚のたこ焼き「ヨコタコ」を、「磯海苔風」と「カントリー風」の2種類で販売しました。揚げたこ焼きに、ヨコイのあんかけソースとトッピングを合わせたメニューです。
新商品「ヨコイのソースやさしい味」を、親子に届ける
もう一つの柱が、この秋に発売された「ヨコイのソースやさしい味」の販促です。ヨコイ様と学生が1年かけて共同開発した、従来の商品より辛さを抑えたあんかけソース。ヨコイ様のメインの顧客層は40代以上で、独特の辛みが若い世代には最初のハードルになっている――「この味を次の世代へつなぎたい」という思いから生まれた商品です。
3年生はイベントの5日前、ヨコイの横井社長と日本製麻株式会社ボルカノ食品事業部の浅井様に販促企画を提案し、当日に実施しました。ターゲットを「お子様連れの保護者」に絞り、次の4つを組み合わせています。
- ポスター:開発の経緯や、昨年の調理体験に参加した親子の声を紹介
- 試食:マカロニにソースをからめ、「辛くない」ことをその場で確かめてもらう
- アンケートとシール投票:保護者にはアンケート、お子様には「おいしい?」のシール投票
- こどもクイズチャレンジ:ポスターを見ながら親子で答えるクイズで、商品の特徴を知ってもらう
会場のFM AICHIのステージには、3年 須田が登壇しました。11月4日(水)21時から放送の「FOOD STYLE NAVIGATION」で取り上げられる……といいなあ、と楽しみにしています。番組パーソナリティの沢井里奈さんは、大塚ゼミに在籍していたこともある先輩です。

やってみて見えたこと
終わってみて、ゼミ生が寄せた感想を、ポイントごとにまとめました。
企画が「形になる」うれしさ
自分が提案した企画が、ハンカチ班・クッキー班の両方で形になったことが、まずはとても嬉しかったです。(2年 鈴木)
当日は約80個のクッキーを手に取ってもらうことができ、子どもたちが楽しそうに企画に参加してくれている姿を見て、とても嬉しい気持ちになりました。(2年 鈴木)
アイデアを「実現する」難しさ
考えることと、それを実際に形にすることのあいだには、大きな距離がありました。なかでも、クッキーに使う酒粕について神の井酒造様のご協力を得るまでには、大変な苦労がありました。
今回の企画を通して、アイデアを考えることと、それを実際に形にすることの難しさを実感しました。(2年 産学連携チーフ 野田)
限られた準備期間の中で企業の方々と連絡を取り合ったり、自分の足で動いて準備を進めたりすることは、想像していた以上に大変でした。ゼミのほかの活動や授業と並行して進めることもあり、企画を形にするまでには苦労もたくさんありました。(2年 鈴木)
企業様の利益に直接関わる企画に携わる中で、企業に採用される企画書を作成することの難しさや、実現に向けた厳しさを実感しました。(3年 副ゼミ長兼産学連携チーフ 加藤)
学年全体で動く
2年生は、ハンカチ班・クッキー班に分かれ、学年全員で準備を進めました。
限られた準備期間の中で、企業様と何度も打ち合わせを重ねながら企画を具体化していくことはもちろん、学年全体を巻き込み、一人ひとりに役割を持ってもらいながら、同じ目標に向かって活動を進めていくことにも難しさを感じました。自分の考えを伝えるだけではなく、周囲の意見を聞き、それぞれが主体的に行動できる環境をつくることの大切さを学びました。(2年 産学連携チーフ 野田)
「売る」ことの壁
3年生は、ヨコイ様・浅井様とミーティングを重ねて当日を迎えましたが、販売面では課題が残りました。
両商品の売れ行きは満足のいく結果には至らず、既存顧客への新たな商品の提案や、新規顧客への商品訴求の難しさを痛感するとともに、自身の力不足を実感しました。(3年 副ゼミ長兼産学連携チーフ 加藤)
動いてみないと、わからない
頭の中で考えるだけでなく、体を動かして経験してみないと分からないこともあるということも、身に染みて実感することができました。(2年 鈴木)
私たち学生だけでは実現できなかったことも多く、大塚先生をはじめ企業の皆様からのご助言やご協力があったからこそ、今回の企画を形にすることができました。(2年 産学連携チーフ 野田)
これから
3年生は、道の駅などで一般販売を行う「ヨコイのソースやさしい味」を、より多くの方に手に取っていただけるよう、今回の反省を生かして販売戦略を練り、実践につなげていきます。
2年生と鈴豊精鋼様との連携は、2027年度末まで続きます。今回の体験ブースで得た学びと課題を、次の企画に生かしていきます。
会場を提供し、企画づくりから当日まで支えてくださった鈴豊精鋼株式会社の皆様、スパゲッティハウス ヨコイの横井社長、日本製麻株式会社ボルカノ食品事業部の浅井様、本学の野田雅子先生、パティスリーLA NOIX様、神の井酒造様をはじめ大高の酒蔵の皆様、山勝染工株式会社様、有松・鳴海絞会館様、スミレ堂様に、心より御礼申し上げます。そして、ブースやキッチンカーに足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
(文責:大塚)








